ブックタイトル福岡県立大学 生涯福祉研究センター H27
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福岡県立大学 生涯福祉研究センター H27
Ⅱ地域支援事業部門1.お父さん?お母さんの学習室(ペアレントトレーニング相談事業)1事業組織事業代表者福田恭介(人間社会学部教授)事業分担者吉岡和子(人間社会学部准教授)小山憲一郎(人間社会学部講師)二見妙子(人間社会学部助教)中藤広美(人間社会学部助手)2事業資金福岡県立大学予算(2015年度)項目:附属研究所費「ペアレントトレーニング相談事業」運営費14,500円*ペアレントトレーニングを応用した特別支援教育スキルアップ?プログラムと共通経費3主催団体?共催団体主催:福岡県立大学附属研究所生涯福祉研究センター4事業の目的この学習室の目的は、ご家庭で子どもにどのようにしたらうまく生活技能を教えることができるか、子どもの困った行動をどのようにしたら少なくすることができるか、などを保護者の方々に学んでいただくことにある。ペアレントトレーニング(親訓練)とは、発達の遅れのある子どもを直接トレーニングするのではなく、毎日子育てを行っている親の方を3ヶ月間でトレーニングしようという考え方である。その方が直接子どもをトレーニングするよりも、その後の経過が良好だと言われている。われわれは1999年から、「お父さんとお母さんの学習室(ペアレントトレーニング)」を実施してきている。本事業の目的は、ペアレントトレーニングに参加する親に、子どもの行動と自分の行動を観察?記録するスキルを修得してもらうことで、子どもへの対応の改善と、子どもの行動の改善をめざすことである。そこでは、子どもの行動についてできるようになってほしい行動とやめてほしい行動をあげてもらい、そこから子どもと親の行動をさまざまな側面から観察?記録してもらうことで、そこに支援の手がかりを見つけようとする試みを行ってきた。さらに、個別に面接を行うことでより介入的な支援も試みてきた。その結果、多くの親がその改善に満足し、多くの手応えをつかんでペアレントトレーニングプログラムを終えていった。そこで親が身につけたものは、行動の観察?記録の仕方、困った行動への対処の仕方、子どもの行動のほめ方、子どもができないときの手がかりの与え方、子どものまわりの環境の整え方である。ペアレントトレーニングプログラムを終えた親からのコメントには、「こんなことを言っても通じないだろうと思っていたが、やり方を変えるとこんなに通じやすいのかと驚いた」、「こんなにちょっとした工夫だけで子どもの行動が変わっていくのに驚いた」、「子どもに強化子を与えるのは動物の調教みたいでいやだったけど、実際に子どもが変わっていくのがわかり、無理なく子どもと接していけることに驚いた」、「子どもは、強化子のために行動しているというより、やはり親の自分との関わりを求めているのだなと思- 2 -