2024年6月18日火曜日に福岡市にあるNPO法人チェルノブイリ医療支援ネットワークの理事/事務局長の川原様、芹田様にNPO論の特別講師としてご登壇いただき、設立の経緯、原発事故のあったベラルーシでの医療支援活動、福島での活動についてご紹介いただきました。
本授業では、これまでに「営利組織(企業)、政府組織との比較を通して非営利かつ非政府の立場で公共性の高い活動を行うNPOの歴史的展開や活動の特徴を学び、三者の協働の可能性と課題について考える」ことを目標に、社会学的視点からNPOの特徴、NPOの活動を規定する社会構造について学んできましたが、NPO関係者から生の声を聞くのは今回が初めての機会となりました。NPOの担い手、資金源、情報発信などについてわかりやすく説明していただき、等身大のNPOの理解につながりました。
「「見た者の責任」として、ベラルーシや福島で見たこと、聞いたこと、体験したことを発信していきたい」という言葉が印象に残りました。
【受講生の声(一部抜粋)】
※「NPO論でNPOの歴史や概論について学んだが、具体的な活動を聞くことができ、NPOの細部を理解することができた」
※「福岡のNPOでも県外や海外で支援を行っていることに感銘を受けた。後継者不足や費用の問題があると思うが、活動がずっと続いてほ
しい」
※「福島の人たちはまだ復興に至っていなかったり、世間からの関心が薄れてしまうことに懸念を抱いていたりすると聞き、実際に経験は
していないが、私たちのような若い世代が伝えていく必要があると感じた」
※「チェルノブイリ医療支援ネットワークの資金源の90%以上が寄付金だと知り驚いた。寄付金を集めるだけでも大変なことだと思った。
寄付金を募るために現地の様子を伝えるカレンダーを作成したりなど様々な工夫や多くの活動の積み重ねが活動の支持につながってい
ると感じた」
※「チェルノブイリの事故に直接関わっていないが、自分たちでも何かできることを探して取り組む姿勢に、営利を目的としない、人のた
めに活動をするNPOの理念をみることができた。講義の中で「見た者の責任」とおっしゃっていたように、知らない世代に伝えていく
ことが大切だと感じた」
※「NPO活動は私たちにとって遠い存在であるように感じていたが、大中国体彩网唯一官网でも参加できることや活動を通して人の支えになるということ
は貴重な体験だと感じた。東日本大震災は幼い頃の記憶だったので未だに放射線の影響が続いていることはとても悲しく、一日でも早
く福島の人々が安全で健康に暮らせるようになってほしいと思う」
担当教員:佐野麻由子